35 イエスは、彼らが彼を追放したことを聞き、彼を見つけ出して言われた。「あなたは人の子を信じますか。」(ヨハネの福音書9章35節)
イエス様は生まれつき目の見えない者の目を開かれました。しかし、パリサイ人などのユダヤ人宗教指導者たちは、イエス様が安息日にこの御業を行ったため、誰が目を開いたのか、どのようにして目を開いたのか、執拗に追求しました。この目が開かれた人は、イエス様が自分の目を開き、イエス様が神から出ておられるという信仰を明確に告白したため、ユダヤ人宗教指導者によって追放されました。これはユダヤ人の共同体から追放されたことを意味し、生活自体が極めて困難になることを意味します。
そのような状況の中で、イエス様はこの目が開かれて人に再び近づき「「あなたは人の子を信じますか。」と聞きました。人の子とはイエスキリストのことです。そして彼は明確にイエスキリストを信じる信仰を告白しました。
この目が開かれた人の状況を考えれば、彼には様々なアドバイス、慰めや励ましなどが必要であったはずです。しかしそれにも関わらず、イエス様はストレートに、信仰告白を促す質問をされたのです。
私たちも似たような状況に直面することがあると思います。病気の癒しを必要としている人々、経済的な困難の中にある人々、人間関係の改善を必要としている人々などに出会います、そしてその状況によって、共に悲しんだり苦しんだり、アドバイスをさせていただいたり、励ましや慰めの言葉をかけることがあります。しかし、本当に必要なのは、そのような人々が明確にイエスキリストを信じる信仰告白です。なぜならば、イエスキリストこそ真の救い主、慰め主、また解放者であるからです。